絵を描くのが好き、構図とか考えるのも好きでキャラクターを描くことはできる、でも「色塗りだけは苦手!!!」っていう事はありませんか?
私も割と色塗りは苦手でした。
デッサンをする時は見えている色を表現するのにたくさんの色を使っていましたけど、いざオリジナルのキャラクターを描こうとすると途端に頭から色が消えていくんですよね。
イメージがつかめないというかなんというか、出てこなくなるんです。
そんな時は、いっそ諦めてモノクロイラストを極めてみてはどうでしょうか?
- モノクロはカラーを超える?
- モノクロイラストの良さ
- 陰影をつける練習にもなる
- 線画に集中できる
- デメリットもある!色彩感覚が鈍ってしまう
- 一色イラストにしてみるという選択肢
- ちびキャラを描くのが本業の私
モノクロはカラーを超える?
モノクロイラストはカラーイラストに比べると味気ない感じもしますし、絵の仕事をしようと思うと必ず色を描かないといけなかったりしますよね。
そうなるとモノクロイラストはカラーイラストを超えられないのではないのかと言われがちですけど、そんなことはありません。
モノクロイラストは上手に使いこなせばカラーイラストを超える事だってできるんです。
モノクロイラストの良さ
モノクロイラストの良さは、明暗がはっきりしていることです。
こちらは私が昔描いたモノクロのイラストです。
こちらはオリジナルで描いたイラストです。白と黒だけで描いて、髪の毛はべたっと塗りつぶした後に光が当たる部分を白で削っています。
線画も黒いので髪の毛の色と線画がきれいに馴染むので違和感がなくなります。
カラーイラストは、とてもキレイですが、その分色の明暗が多少わかりにくいです。陰影をつけることで立体的にすることはできますが、それでもモノクロに比べるとはっきりしないことがあります。
しかし、モノクロイラストは光が当たっている部分と陰になっている部分がはっきりとしているので絵の形がはっきりとわかります。
また、基本は白と黒だけで描く為、強弱によって微妙なニュアンスを出すことができます。
陰影をつける練習にもなる
絵にはグリザイユ画法というものがあります。
グリザイユ画法はデッサン力をつける意味でも、陰影をしっかり描く練習をする上でも大事になります。
通常イラスト描くときは、
- 線画を描く
- ベースカラーを塗る
- 陰影をつけていく
という工程を順番に行っていきますが、グリザイユ画法は「陰影ををつけていく工程」をベースカラーを塗る前に行います。
最初の工程から終盤の色を塗る工程の前までをグレーで塗ることで、どこに影が入り、どこに光が当たっているのかを視覚的にわかりやすくすることができます。
そして、最後にアクセントになるカラーをオーバーレイなどで上からのせる事で完成となります。
グリザイユ画法は厚塗りをしたい人にはとても向いている方法です。
また、モノクロイラストを描くうえでも色の強弱を感覚で覚えていけるので、できるようになっているとイラスト力が高くなります。
線画に集中できる
使う色は白と黒のみなので着彩する色を考える時間が短縮できます。
そのことで、線画に十分な時間を取ることができます。しっかりした線画を描きたい人には向いているかもしれません。
デメリットもある!色彩感覚が鈍ってしまう
色を考えず線画に集中することができるのはとても良いことですが、逆を言えば「色彩感覚が鈍くなってしまう」デメリットもあります。
モノクロイラストのみを描き続けると色に対しての知識が薄くなるので、カラーイラストを描こうとしたときに、描けなくなってしまうリスクもあります。
その為、モノクロイラストで明暗の感覚を身に付けたら少しでもカラーイラストを描くようにしておくと、どちらもバランスよく描けるようになるかもしれません。
一色イラストにしてみるという選択肢
モノクロイラストと言わず、赤や青などの色を一色だけ使ってイラストを描くのもありです。
その場合は、モノクロイラストではなくなりますが、いつもと違った印象になります。
一色だけを使って描いたイラストを紹介した記事です。
「えいがのおそ松さん」がヒントとなって生まれたものですが、こういった楽しみ方もありますので、白黒にとらわれないのも一つの手です。
その場合は、色の濃さで表現することになるでしょう。むしろ、この方が上手く描けるかもしれません。
上手く描けたら極めてみるのも面白いですね。
私が一色イラストを描いた時は、色を考える時間が大幅に短縮できたので、線画やそのほかの工程に時間や思考を回すことができて、描くのが楽でした。
ちびキャラを描くのが本業の私
モノクロイラストではなく、ちびキャラを描くのがイラストレーターとしての本業でもあるので、ちびキャラに関しての記事を多く描いています。
ちびキャラはデフォルメイラストなので、どこまで引き算をしたらいいのかがわからないって人もいると思いますが、そういう時に読んでほしいのが以下の記事です。
そもそもちびキャラの描き方がわからない人はこちらを読んでみてくださいね。