デフォルメの度合いは描く人のさじ加減だったり、好みだったりますけど、私は結構引き算します。
描きこむ足し算的な描き方の動画や本はたくさんあります。
でも、色んな描き方の本を読んでいて、描きこまない引き算的やり方をしている本は見たことがないので、需要はないのかなと思っていました。
私の絵の描き方は、結構極端に引き算をしてしまった絵なので、もしそういう方が「私でも絵が描ける!」という自信になるなら、書いてみようかなと思います。
伝わる絵の限界ってどこ?
人を描くのに絶対条件は顔と体です。これがないと人であると誰も認識してくれません(笑)
ですが、手足はなくても最悪伝わります。
こけしを思い出してみてください。こけしは頭と体しかないですが、人の形をしているって誰でも認識ができます。絵も、それくらいシンプルにしても極端な話伝わるんです。
表現をつけるのも手足がなくてもできますので、そこまで無くしてしまっても問題ないんです。
ただ、手足があることで、動きのある絵になりますし、より表現の幅は広がるので、あった方が良いです。
なので、
- 頭と体があれば伝わる
- 手足はバリエーションを増やすスパイス
とまずは考えましょう。
個性を出すためのパーツ
キャラクターに個性を出すために、目や口、髪の毛、指などを描くことになります。
目は表情を豊かにしてくれるので、描きましょう。でも、口や指は最悪描かなくても伝わってしまいます。
目が怒っているように見えれば「このキャラクターは怒っている」と認識してくれますし、目を閉じてニコッとしていれば笑っていると認識してくれます。
その際、口はなくても問題ありません。なので、口が上手く描けないなら引き算の描き方としては無くしてしまっても問題ありません。
同様に指も表情をつける為や物を持たせるリアリティの為に描くパーツですが、アンパンマンもドラえもんも指がなくても物を持っている表現をしているので、極論なくても問題ないでしょう。
なので、これも難しければ引き算してもOKです。
シンプルを追及した結果がちびキャラ
ちびキャラは、2頭身なだけでなく、描くのが苦手な物を引き算した絵なのです。
描くのが嫌だなぁって思ったものはちびキャラにおいては無くしてしまってもOKです。
むしろなくしてしまった方が成立するのがちびキャラなのです。
瞳の中を描きこむのが苦手なら黒い丸を描くだけでも十分可愛くなりますし、そういうイラストもあります。
苦手をなくしたものがちびキャラなので、どんどん自分のやりたい方に進んで、どんどん個性を出していってくださいね。
線画だけで伝えるレベルまで引き算する
難しく考えなくても大丈夫です。
簡単に考えれば、クロッキーをするだけでも絵としてはちゃんと伝わりますし、それくらい引き算した絵が持ち味のイラストレーターさんもいます。
クロッキーというのは、速写のことです。対象物を少ない時間内で早く描く方法のことです。
引き算があまりピンとこなくても、クロッキーをするだけでも立派な引き算イラストになります。
クロッキーの秘訣は「対象のシルエットだけを描くようにすること」です。
シルエットをざっくりと描いて、時間が余ったら少し細かく描いていく、をしていくと短時間で対象物を伝わるレベルまで描けるようになるので、これを続けていけば、どこまで引き算すればいいのかの度合いがわかるようになると思います。
まとめ
結論としては、対象物が人間であれば、人間のシルエットがわかれば何を描いてあるのかが伝わるので、そこまで一旦引き算してみよう、ってことですね。
私はシンプルにした結果がちびキャラを描くこと、でしたが、もちろん頭身の高い絵を描いても問題ありません。
むしろ、頭身の高い絵で引き算ができれば、後々足していくのは簡単なので、良いかもしれません。
自分の描きたいイラストに近い部分で、引き算をしてみてください。