ゆうりの日常

イラストレーターであり絵本作家でもあり、シンプリストでもある。ちびキャラ記事、シンプル生活の記事、商品レビュー、イベントレポートを中心に記事を執筆中

【自論】なぜ天空の城ラピュタはヒットしなかったのか

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ジブリ作品を全部観てきたジブリ大好きブロガーのゆうり(@yurimania0721)です。

 

ジブリ作品、皆さんの中にも「私の中のこれが一番!!」という作品が一つはあるであろう日本が世界に誇るアニメ映画たちですね。

 

輝かしい成績を収め、世界にも高く評価されています。

 

しかし、そんな中、今でこそ人気にではありますが、興行収入だけでいえばコケてしまった作品が「天空の城ラピュタ」です。

興行収入でいえば、全21作品中まさかの20位。その興行収入はわずか12億円でした。

 

なぜここまでヒットしなかったのか、色んな観点から見ていこうと思います。

 

今回の記事は私の趣味的な感じなので、「そういう考え方もあるね」くらいの軽ーい気持ちで読んでくださいね(笑)

好きなジブリ作品では上位に位置するラピュタ

Twitter上でバルス!祭りが巻き起こり、サーバーがパンクするんじゃないかってくらい大人気なラピュタ。

 

しかし、興行収入の面では残念なラピュタ。

 

正直、ギャップがありすぎる結果になっている作品ですが、いわゆる「早すぎた名作」と言えるのではないかと思います。

 

ラピュタのストーリー展開は非常に秀逸ですし、どこを切っても面白い作品であることには変わりがありません。

 

ちなみに2013年の調査では以下のような結果だったそうです。

  1. となりのトトロ
  2. 天空の城ラピュタ
  3. 千と千尋の神隠し
  4. 風の谷のナウシカ
  5. 魔女の宅急便

となりのトトロは、ジブリと言えばという質問に真っ先に出てくるくらいの作品ですね。

 

キャラクターがヒットしたことで以降の映画冒頭のジブリのロゴにトトロが使われるようになった、というのは有名な話です。

そしてそんなトトロの次に来たのがラピュタです。

 

次いで千と千尋の神隠しですね。

 

さて、ここで何か気づきませんか?

 

そうです。

 

千と千尋の神隠しはジブリだけでなく全アニメ作品の中でも歴代ナンバーワンの興行収入を収めた大ヒットアニメです!!

映画の売り上げという意味では一番ヒットしている作品が最下位目前のラピュタに人気ランキングで負けているのです。

 

それもまた面白さなのかもしれないですけど、興行収入だけで人気不人気を語るのは野暮っていうことなのかもしれないですね。

 

ちなみに2019年の夏ジブリの一発目がこの作品でしたね(笑)

興行収入最下位目前だったラピュタ、ヒットしなかった理由

ラピュタの正式な興行収入は11.6億円です。

 

これで20位なわけですが、最下位は知らない人もいるかもしれないですけど、「レッドタートル ある島の物語」です。

 

なんと興行収入は9400万円だったそうです。

 

1億すら言ってないジブリ作品ってすごいよね、ある意味で(笑)

 

では、この2作品がどうしてここまでヒットしなかったのか、というと、この二作品に共通していることがあるんです。

 

それが、男が主人公であること!!

 

ラピュタの主人公はシータではなく、パズーという男の子です。

 

で、レッドタートルの主人公はそのまんま「」が主人公です。名前すらありません(笑)

その他のジブリ作品は全て女性が主人公なんです(ハウルの動く城もハウルが主人公だけどソフィーの視点がメイン的な描き方をされている)。

 

ポニョもソースケが主人公っぽいですけど、一応ポニョを中心に物語が展開します。ソースケはポニョを引き立たせて、際立たせるスパイスの役割です。

 

そういう意味でも、ラピュタとレッドタートルはどっちも異色の作品であると思います。

男性主人公がヒットしなかったのはなぜ?

 男性主人公がヒットしなかったというよりは、物語的にヒットしづらかったという方が正解でしょうね。

 

考えてみてください。

 

人気、知名度ともに最高レベルのとなりのトトロはさつきとめいが主人公ですが、彼女たちが不思議な体験をすることで物語が展開していきますよね。

 

千と千尋の神隠しの千尋も両親が豚になってしまい、取り戻すために仕方なく湯婆婆の経営する温泉施設で働くことになります。

 

どの作品を見ても、主人公が直接物語に関係するポジションにいて、目的があります。

 

では、ラピュタはどうでしょうか?

 

確かにパズーは物語に絡んできますが、パズーの存在っていりますか?

 

シータが空から落ちてきて、シータを助けることで物語に間接的に絡んでいるだけです。直接的にはパズーが行動しなくても進めようと思えば進めちゃいます。

 

つまり、パズーは巻き込まれた側です。

 

その為、観ている視聴者は主人公の行動に疑問が生まれてしまうのです。やらなくても良いことを繰り返すから。

 

これが、もし主人公をシータ、としたら多分疑問は生まれなかったでしょうね。

 

シータは自分の役割、役目があるわけですから。

 

パズーはシータを助けたいがために自分のできることをしますけど、一族の話は全く関係がない主人公なので、他のキャラクターのセリフの方が視聴者は納得ができてしまうのです。

 

この点が、作品に素直に入り込めなかった、ヒットしなかった要因なのではないかと私は思っています。

それでも人気が高いラピュタ

主人公が直接物語のキーになるわけではないのに人気が高いのは、周りのキャラクターの個性が強かったからかもしれません。

 

私もラピュタは好きですが、やはり主人公よりは脇役の個性の方が際立っているように感じます。

 

ムスカとドーラは今でも人気が高いキャラクターですもんね。

 

また、ちょっとしか出てこないのにポムじいさんも印象的です。

 

さらに世界観が壮大でファンタジックなので、単純に面白いというのもあると思います。

 

こういう世界観は、男性でも女性でも大好きですよね。とくに男性の方がこういうストーリーは好きかなと思います。

 

男性にファンが多いのは、主人公が男の子だから、というのもあるかもしれませんね。

 

女性のファンの場合は、パズーの勇気ある行動に惹かれるのかもしれませんね。均等とは言わないまでも女性ファンも多いので、コンテンツとして長生きなのはファン層のバランスがいいからなのかもしれないです。

レッドタートルがヒットしなかったのは必然かもしれない

では、同じように全作品中最下位となってしまったレッドタートルはどうでしょうか。

 

そもそもこの作品知っていますか?くらいの質問からしないといけないかもしれません(笑)

 

それくらい影が薄い作品です。

 

ある男が荒波の海の中でおぼれていて、ひょんなことから辿りついた誰もいない無人島で生活をする物語です。

 

異色作といえる理由は、作品全体的と言って良いでしょう。

  • BGMのみ、SEのみ
  • セリフなし
  • 物語は無人島でしか起こらない
  • 男が無人島に辿りついて死ぬまでが延々描かれるだけで進展なし
  • 途中から女が登場人物に現れるが出方が唐突
  • 二人の間に子供が誕生するが名前もなく進展も特にない
  • 男は最後に天国に行くがその後女と子供がどうなったのかは描かれない&不明のまま

ないないない♪なーにーもない♪

 

いわゆるちょっとした無声映画です(笑)

 

冒頭から最後までキャラクターの息遣い以外のセリフはありません。そして、キャラクターに名前もありません。

 

そしてなにより、荒波で溺れていた理由も説明されません。

 

ただ淡々と男の無人島生活を見せられるだけです。奮闘して、脱出しようとして失敗して、仕方なくそこでの生活を続けて静かにこの世を去るだけです。

 

人によっては退屈以上の何物でもないでしょう。

 

そんな異色な作品だからこそ、全くヒットしなかったのもうなずけます。

 

ちなみにですが、この作品以降ジブリは長編アニメーションを発表していません。

 

一つの作品を作るのに何年もかけて制作するので、今は作っている真っ最中なのかもしれませんけど、一切音沙汰がありません。

 

思った以上にヒットしなかったのは打撃があったのでしょうかね?

 

2020年のジブリ作品の再放送を予想した記事もあります。

www.yurimani.xyz

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