ウルトラQは1966年1月、ウルトラマンは、1966年7月17日から現在まで50年以上続く日本を代表する巨大特撮ヒーロー番組です。
大きな魅力は、あげるとキリがないですが、時代背景に合わせた作品制作を意欲的に行なっていることでしょうか。
その時代に流行っているものを積極的に取り入れつつ、新しい試みを常に続けているので、どの作品も魅力的です。
そんなウルトラマンの視聴率を初代ウルトラマンからウルトラマンタイガまでを全てまとめてみました。
少し長いので、全て読んでいただいても良いですし、好きな作品だけ読んでいただく楽しみ方もありですよ!
- ウルトラQ
- 初代ウルトラマン
- ウルトラセブン
- 帰ってきたウルトラマン
- ウルトラマンA(エース)
- ウルトラマンタロウ
- ウルトラマンレオ
- ウルトラマン80
- ウルトラマングレート
- ウルトラマンパワード
- ウルトラマンティガ
- ウルトラマンダイナ
- ウルトラマンガイア
- ウルトラマンコスモス
- ウルトラマンネクサス
- ウルトラマンマックス
- ウルトラマンメビウス
- ウルトラマンギンガ
- ウルトラマンギンガS
- ウルトラマンX
- ウルトラマンオーブ
- ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE
- ウルトラマンジード
- ウルトラマンオーブ THE CHRONICLE
- ウルトラマンR/B(ルーブ)
- ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル
- ウルトラマンタイガ
- ウルトラマンZ
- ウルトラマンが低視聴率な理由
- どの作品から観ればいいのか
- まとめ
ウルトラQ
・平均視聴率:32.4%
・最高視聴率:39.2%(第13話ガラダマ)
・最低視聴率:26.9%(第22話変身)
ウルトラQは、1966年1月から放送開始したモノクロの作品です。
当初は不思議な世界や現象を描くようなテイストがよく見受けられましたが、途中からは巨大怪獣系のストーリーが増えてきました。
最高視聴率となったガラダマ回はガラモンの初登場回です。
ガラモンの卵を巡って人間と宇宙人の格闘劇が見れるスピーディーな話。
最終的には救われないようなもやっとした終わり方をしますが、それもウルトラQの話の秀逸さなのかもしれません。
変身は、人間が巨大化してしまった巨人の話です。
私は、24話として日の目を見た「あけてくれ!」が好きです。DVDには28話として最後に収録されている話ですね。
ビデオリサーチでは、この「あけてくれ!」が19.9%であることから、最低視聴率として記載しても良い気がしますが、一応正式に放送された順番を参考にしました。
ウルトラQは円谷プロ(当時は円谷特技プロ)が最初に制作した作品だったと思います。
最初の作品でこれだけのクオリティのものを作り出すってすごい・・・。
初代ウルトラマン
平均視聴率:36.8%
最高視聴率:42.8%(第37話小さな英雄)
最低視聴率:29.4%(第4話大爆発5秒前)
言わずと知れたウルトラマン。
ウルトラQはウルトラシリーズとしての最初と位置付ければ、ウルトラマンはウルトラマンシリーズの最初ですね。
最高視聴率を出したのは、ピグモン(再生)とジェロニモン、ドラコ(再生)、テレスドン(再生)などの過去の登場した怪獣と、最新話として登場したジェロニモンが出てきた話です。
怪獣がたくさん出てくるという意味では、見ごたえたっぷりな巨大戦が見られますし、ウルトラマンの空中戦も見ものでした。
対して、最低視聴率となったのは、まさかの序盤で、ラゴンが登場する話です。
ラゴンはウルトラQにも登場した怪獣なので、比較的名前が知られていたと思うんですが、伸びなかったんですね。
ちなみに前夜祭は30.6%、関東地区だと34%、第1話のウルトラ作戦第1号34%という視聴率でした。
ウルトラセブン
平均視聴率:26.5%
最高視聴率:33.8%(第2話緑の恐怖)
最低視聴率:16.7%(第41話水中からの挑戦)
ウルトラマンから時間が少し経った1967年10月から放送が開始されたウルトラセブン。
ウルトラマンの準備不足を教訓にして、時間をかけてしっかりとスケジューリングして、万全の態勢で撮影を進めていった為、1年間での放送になった最初のウルトラシリーズです。
最高視聴率だったのは第2話のワイアール星人の登場した回です。
ワイアール星人は、植物宇宙人であるため、アクターの存在を消すためにスーツに鏡を仕込んで中身がないように見せるなどの工夫がされていたそうです。
この回は多少怖い話でしたね。
最低視聴率となったのは、テペトが出てきた話です。
テペトは河童の姿をした宇宙人で、皿から光線を発射させます。
この回の次が有名なノンマルトの使者の話だったので、水系の話が連続してますね。
ちなみに永久欠番となった第12話の遊星より愛をこめて32.8%と比較的高い視聴率でした。
帰ってきたウルトラマン
平均視聴率:22.7%
最高視聴率:29.5%(第51話ウルトラ5つの誓い)
最低視聴率:14.3%(第15話怪獣少年の復習)
ウルトラセブンから年数が経った1971年4月から放送が開始された「帰ってきたウルトラマン」。
放送当時はジャックという名前がなく、本編でもずっとウルトラマンとしか言われていませんでした。
そんな帰ってきたウルトラマンの最高視聴率をマークしたのはまさかの最終回です。
怪獣ブーム自体が多少下火になっていた時期にしては平均20%以上なのはかなり高い数字です。
対して最低視聴率となったのは15話のエレドータスの回。
元々は少年が考えた怪獣ですが、父を殺されてしまった事を信じてもらえない少年が社会を憎むようになってしまう、という少し重たい話。
帰ってきたウルトラマンは時代背景を投影したような話が多く、人間の醜い部分が出ている話が比較的多かったのが特徴です。
ウルトラマンA(エース)
平均視聴率:18.6%
最高視聴率:28.8%(第1話輝けウルトラ五兄弟)
最低視聴率:14.3%(第18話鳩を返せ!)
帰ってきたウルトラマンから連続して放送されたウルトラマンAは、初めて男女合体変身が特徴。
全作の怪獣から強化された超獣が登場したり、異次元での戦いなどど、映像技術が進化しています。
最高視聴率をマークしたのは、第1話で、ベロクロンの登場回です。
真新しさもあったでしょう。
対して最低視聴率となってしまったのは、ブラックピジョンが出てきた18話。
正直、マイナーなため印象があまりないと思います。
元々は三郎くんが飼っていた伝書鳩の小次郎が超獣になってしまったものです。小次郎の脳髄も使って超獣になったため、三郎くんの鳩笛につられてしまい、ヤプールを混乱させます。
ウルトラマンタロウ
平均視聴率:17%
最高視聴率:21.7%(第1話ウルトラの母は太陽のように)
最低視聴率:正確にはわかってない
ウルトラマンタロウは、前作のウルトラマンAの視聴率不調を受けてしまい、初回こそ20%代をマークしたものの、以降は20%を下回ってしまっています。
わかっているだけでの最低視聴率は、第58話の「さらばタロウよ!ウルトラの母よ」で18%す。
つまりは最終回がわかっているだけでの最低視聴率となっています。
タロウは作風が明るく、演出がポップで、前作のAに比べて子供にもわかりやすなっています。
しかし、大人の視聴には耐えきれなかったのでしょうか。
ウルトラマンレオ
平均視聴率:10.3%
最高視聴率:17.6%(第1話セブンが死ぬ時!東京は沈没する!)
最低視聴率:6.6%(第19話見よ! ウルトラ怪奇シリーズよみがえる半魚人)
前作のウルトラマンタロウの視聴率をそのまま受けて17%台でのスタートとなったウルトラマンレオ。
シリーズ初の出身の星が違うウルトラマンであること、光線技を使わず格闘戦術を駆使することなどの差別化が図られています。
そのためか、初回こそ比較的高い視聴率をキープましたが、第17話で視聴率10%を切ってしまい、第19話で最低視聴率を記録してしまいます。
その後、第22話で視聴率は12%を記録まで回復します。
視聴率が10%を切ってしまった第17話~第21話までは、ウルトラ怪奇シリーズが放送されていて、多少ハードな展開が続いたため視聴率が落ちてしまったのでしょうか。
第22話で通常回に戻ったので視聴率が復活しました。
レオはわかりやすく何かしらのシリーズが始まると視聴率が落ちています。
その為、視聴率が不安定な状態でした。
ウルトラマン80
平均視聴率:10%
最高視聴率:18.7%(第2話先生の秘密)
最低視聴率:6.4%(第27話白い悪魔の恐怖)
ウルトラマンレオから5年ブランクがあいて、放送された特撮でのウルトラマン。
怪獣ブーム自体が完全に下火になった中で、当時流行っていた教師ものを受けて学校と防衛隊という二足の草鞋の設定になりました。
しかし、視聴率は振るわず、全体的に10%を切ってしまうことが多くなってしまいました。
その為、この作品から16年間シリーズは止まってしまうことになります。
ウルトラマングレート
平均視聴率:3.88%
最高視聴率:5%(第12話その名は"滅亡(ほろび)" -伝説2大怪獣登場-)
最低視聴率:2.8%(第1話銀色の巨人)
オーストラリアとの合作で放送された作品。
純粋な日本のウルトラマンではないですが、それが逆に新鮮だった作品です。
主役のジャックに京本政樹さんを迎え、初代ウルトラマンのキャップだった小林昭二さんや人気声優の山寺宏一さんが起用されています。
制作がオーストラリアだったため、広大な敷地を使った自然豊かな土地を最大限活かした特撮は圧巻です。
ストーリーは完全オリジナルで、全13話という短い話数ですが、それを全く感じさせません。
また、グレートも現地のアクターさんが演じている為、長身で足長のスタイルの良いシルエットになっています。
ウルトラマンパワード
平均視聴率:5.12%
最高視聴率:7.3%(第4話闇からの使者)
最低視聴率:3.4%(第10話二人の英雄)
海外との合作の2作目です。
前作はオーストラリアでしたが、今作はアメリカ。
主人公をケイン・コスギが演じています。日本の特撮では、カクレンジャーのジライヤ役が印象強いでしょう。
作品は、ウルトラマンのアメリカ版として制作する予定であったため、デザインは初代を意識したものになっていて、登場する怪獣も初代ウルトラマンに登場したもののリメイクが多くなっています。
ストーリーも初代を意識しつつ、新しくなっていて、すんなりと受け入れることができるものになっています。
オープンセットを活かした撮影が多く、ハリウッドらしい部分も多く見られます。
視聴率は全作のグレートよりも高く、受け入られやすかったのではないかと思います。
ウルトラマンティガ
平均視聴率:7.3%
最高視聴率:9.9%(第14話放たれた標的)
最低視聴率:4.4%(第50話もっと高く!(Take Me Higher !))
平成三部作の一作目として放送を開始したウルトラマンティガ。
ウルトラマンとしては、タイプチェンジ、M78星雲・ウルトラの星出身ではないなどの新機軸を打ち出した挑戦的な作品でした。
作品全体を通して、設定の掘り下げをしっかりとしたシリーズとなっています。
また、SF色の強いシリアスなストーリー展開が魅力の作品です。
視聴率こそ10%に満たないですが、平成になってからのウルトラマンとしては、平成三部作はヒットしているといえます。
ウルトラマンダイナ
平均視聴率:6.4%
最高視聴率:9%(第1話新たなる光(前編))
最低視聴率:3.8%(第45話チュラサの涙)
ティガのヒットを受けて平成三部作の二作目として放送されたウルトラマンダイナ。
全作同様のタイプチェンジは残していますが、その設定は多少違っていたり、ティガの正当な続編として前作から時代が進んだ近未来の話になっていたりしています。
その為、設定は2017年となっていて、本来の放送年である97年の10年後となっています。
ウルトラマンダイナは、ティガよりもより明るく、主人公然とした熱血系のキャラクターになっていたりしています。
その為、特撮ヒーロー作品としてはシンプルに観やすいストーリー展開となっています。
ウルトラマンガイア
平均視聴率:6.2%
最高視聴率:8.4%(第3話その名はガイア)
最低視聴率:3.8%(第46話襲撃の森)
平成三部作の三作目として放送されたガイアは、ティガ、ダイナと世界観の違う設定でスタートした作品です。
ウルトラマン自体にスポットを当てるだけでなく、防衛隊としての組織や仕事にもスポットを当てたストーリー展開になってます。
その為、防衛隊内部の人間も多く、チームとしての見せ場もしっかりと用意されています。
ストーリー全体を通してハードで、セリフ自体が難しいため、子供には多少わかりにくくなっています。
ガイアは、特撮に力を入れていた作品で、その製作費は最終三部作で億かかったとかかってないとかって言われています。
ウルトラマンコスモス
平均視聴率:5.6%
最高視聴率:7.7%(第20話ムサシの空)
最低視聴率:3.4%(第54話最終テスト)
平成三部作が終わり、数年ブランクがあっての2001年に放送を開始したウルトラマンコスモス。
ウルトラシリーズ初の青い体色のウルトラマンであることと、タイプチェンジはシンプルに標準のルナモードと戦闘用のコロナモードの2種類だけ。
怪獣を倒すのではなく、なだめて共存していくという、今までのシリーズにない要素がふんだんに盛り込まれています。
コスモスはウルトラシリーズ最大の話数を誇っており、何と65話もあります。放送自体は60話ですが・・・。
慈愛、優しさ、相手を受け入れる勇気などがテーマで、ある意味での異色作でもあります。
数年ブランクがあるにも関わらず、平均視聴率はガイアの時とそこまで変化がなく、ウルトラシリーズの人気の高さがうかがえますね。
ウルトラマンネクサス
平均視聴率:3%
最高視聴率:5.2%(第1話夜襲 -ナイトレイド-)
最低視聴率:1.7%(迷路 -ラビリンス-)
ULTRA N PROJECTの一環として放送された作品で、コスモス終了後から2年のブランクを経て放送されました。
コスモスは夕方の放送だったのに対して、ネクサスは土曜日の朝に放送されていました。
シリーズ随一の異色作となっていて、主な特徴は以下になります。
- 主人公が変身しない
- 怪獣はスペースビーストと呼ばれ、1体が数話にまたがり登場する
- ウルトラマンへの変身者は作中で変わる
- 防衛隊は機密組織で一般人は存在を知らない
- 防衛隊が仕事として成立していてセクションごとに役割が明確
主人公がウルトラマンに変身しないだけでも変わっているが、変身者はコロコロと変わります。
また、演出上、かなりハードな展開が多く、ホラー要素も強いため、子供には全く受け入れられなかったのが敗因で、視聴率はコスモスからかなり落とすことになってしまいました。
初めて視聴率1%台を記録してしまった作品でもあります。
ただし、大人の方からの評価は非常に高く、作りこまれたストーリーが魅力なので、本作のファンは多い。
また、連続ドラマのように話が1話完結ではないところも、視聴層を大人に絞った感があります。
ウルトラマンマックス
平均視聴率:4%
最高視聴率:5.3&(第1話ウルトラマンマックス誕生!)
最低視聴率:3%(第28話邪悪襲来)
ウルトラマンネクサスがかなりハードな展開だったのに対して、ウルトラマンマックスは王道ウルトラマン、原点回帰を目指した作品です。
初代ウルトラマンでハヤタ隊員、フジ隊員を演じた黒部進さんと桜井浩子さんがレギュラー出演し、イデ隊員を演じた二瓶正也さんがゲスト出演されていて、ファンに嬉しい客演も観られました。
そのおかげか視聴率は復活し、平均4%、最高で5.3%になりました。最低視聴率も3%をキープました。
作品はコメディからハードなものまでふり幅が広く、第三番惑星の奇跡などの名作を生んでいます。
ふり幅が広いためか、作品よりはストーリー単体で好きなものがある、という人も多いのではないでしょうか?
ウルトラマンメビウス
平均視聴率:3.8%
最高視聴率:6.4%(第39話無敵のママ)
最低視聴率:1.5%(第15話不死鳥の砦)
ネクサス、マックスの流れを汲み、ウルトラマンシリーズ生誕40周年を記念したお祭り的な作品。
前作のネクサス、マックスが3クール放送だったのに対して、メビウスは久々の1年4クールでの放送となりました。
第1話の視聴率は4.4%と、平成に入ってからの作品の中でもまぁまぁな滑り出しとなりました。
メビウス最大の特徴は、ウルトラの星を前面に打ち出した作風と、昭和シリーズの正統な続編としてのストーリー展開、過去のウルトラシリーズの俳優さんが多数ゲスト出演していたということです。
マックスが初代ウルトラマンにフォーカスした出演であったのに対して、メビウスはセブンから80までのシリーズにフォーカスしたゲスト出演が見どころでした。
その為、全体的に視聴率は安定していましたが、メビウス独自のストーリーの時の視聴率が多少弱い部分が見受けられます。
しかし全体的には良くできていた作品であったため、評価は高く、今でも根強いファンがいます。
ウルトラマンギンガ
平均視聴率:1.4%
最高視聴率:2.5%(第11話君の未来)
最低視聴率:0.8%(第4話アイドルはラゴン)
メビウス放送開始の2006年から期間が開き、2001年にウルトラマン列伝が放送開始。
ウルトラマン列伝は、過去の作品を再放送したり、独自の特集を組んだ放送をするなどの変わった形態の作品でした。
そして、そこから番組名が一新され、2013年に新ウルトラマン列伝として放送が再スタート。その新ウルトラマン列伝の中で放送されたのがウルトラマンギンガでした。
正統な新作ではありますが、放送形態は変わっていて、前半6話、後半6話での分割放送でした。
今でこそニュージェネレーションヒーローの1作目とされていますが、当時はそういったくくりはありませんでした。
ウルトラマン特有の防衛隊という存在はなく、舞台も取り壊しになる高校のみ、メインキャラクターも高校生で、スパークドールズを使用すれば誰でも変身ができるという変わった作品です。
製作費がないことを逆手にとったような設定ではあったものの、ウルトラマン自体の新作が放送されていることを知らない人が多かったためか視聴率は大苦戦となりました。
しかし、ギンガをきっかけに今に続くニュージェネレーション系が放送されていることを思えば、一種の口火を切ったような作品でした。
ウルトラマンギンガS
平均視聴率:1.3%
最高視聴率:2%(第5話仲間と悪魔)
最低視聴率:0.3%(第3話孤高の戦士)
ギンガの続編として、初めて同じヒーローが活躍する作品が2作制作されました。
前作のキャストは大人になり、ヒカルはUPGの隊員に、友也も隊員として働いている設定。
その他のメインキャラクターは一新され、正統派に近いウルトラマンとしての設定が盛り込まれています。
ただし、戦闘機はなく、車1台での移動であったり、スパークドールズ設定は続投、過去怪獣の出演など、まだまだ製作費の面で苦戦している感じは見受けられます。
しかし、ストーリーは非常に面白く、新たなウルトラマンとしてウルトラマンビクトリーの参戦、地底世界と地上世界という2つの世界を描くなど、斬新な部分もありました。
視聴率こそ前作と変化はないまでも、話数は16話に拡大されたことで以前よりも好調であることはうかがえる作品となりました。
ウルトラマンX
平均視聴率:1.2%
最高視聴率:1.8%(第18話ワタルの恋、第19話共に生きる)
最低視聴率:0.3%(第3話夜を呼ぶ歌)
ギンガ、ギンガS同様に新ウルトラマン列伝内で放送された3作目。
ウルトラマンXは原点回帰を掲げて制作され、防衛隊の正式な復活、シンプルでわかりやすいストーリー構成が特徴です。
また、第1話にオリジナルの怪獣を投入し、新作ウルトラマン感を前面に打ち立てました。
ウルトラマンギンガにも言えることですが、平成初期にあったタイプチェンジ系は廃止されている物の、怪獣をデータとしてカードにすることで、その力をアーマーとして身にまとうことができるという新たな設定が盛り込まれています。
また、ネットワーク世界と現実世界という見せ方もしていたため、ウルトラマン版のグリッドマンと言われていました。
その他の作中でもサイバーウルトラマンという言われ方をしています。
視聴率の面ではギンガS同様に平均1%台をたたき出しています。
平成後半のニュージェネレーション系は視聴率1%台でも、玩具、イベント、映画1本をまとめて一つのコンテンツとして展開していくことで収益を安定させる方法をとっています。
また、オリジナル怪獣の投入を要所要所で取り入れつつ、既存の怪獣を投入していくことで新たな見せ方をはかっています。
Xの特徴は、マックス、メビウスなどのような客演回があったこと。それも昭和ではなく、平成後半の作品にフォーカスする形で展開されています。
なので、他作品への出演が少ないマックス、ネクサスなどを一つの作品で観ることができるので、最近見始めた子供にも嬉しいストーリー展開がされていました。
ウルトラマンオーブ
平均視聴率:1.2%
最高視聴率:1.9%(第25話さすらいの太陽)
最低視聴率:0.6%(第11話大変!ママが来た!)
前作ウルトラマンXから継続して放送されましたが、ウルトラマンギンガSから2クールでの放送となっている為、放送開始の7月までの間はリバイバル放送などを行っていく形態がとられています。
ウルトラマンオーブも、リバイバル放送後に放送が開始されました。
オーブからは、新ウルトラマン列伝内での放送ではなく、正式な一つの作品としての放送になったので、ウルトラマンが好調であることが伺える嬉しい放送形態となりました。
オーブの最大の特徴は、
- 前作にあった防衛隊の排除
- 主人公は1話からウルトラマンである
- 防衛隊の代わりに小さなSSPという個人事務所のようなものが加わる
- 本編、映画、オリジナルビデオが一つの時系列の中で展開される(ストーリーの一本化)
であるということです。
ウルトラマンティガの時にも時系列が同じストーリー展開がされていましたが、それをさらに拡大し、オリジナルビデオがオーブの力を手にしてからの話、本編がその後の話、映画が本編のあとの話となっています。
また、主人公が過去のウルトラマンの力を宿したカードを使用して変身するというスパークドールズからの脱却を図った設定になっています。
その為、多少形は違うながらもタイプチェンジが復活しています。
ストーリー全体が重厚で多少重いため、大人のファンからの評価が高いですが、子供でもわかるような展開もあるので、良いバランスでできている作品です。
ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE
平均視聴率:1.4%
最高視聴率:2%(第17話ウルトラマンゼロ外伝 キラー ザ ビートスターパート③「鋼鉄の涙」ウルトラファイトオーブ 親子の力、おかりします!第3話)
最低視聴率:0.7%(第20話ウルトラマンサーガ第3章「恐怖の繭」ウルトラファイトオーブ 親子の力、おかりします!第6話)
ウルトラマンゼロを主人公にした作品で、ウルトラマンオーブからウルトラマンジード放送開始までの間に放送されていた作品です。
真新しい部分は少ないまでも、外伝系を分割放送したり、映画を分割放送したりしていて、それなりに楽しめる作品でした。
映画系の分割放送は過去にウルトラマン列伝等でも行っていましたが、外伝系はDVD等を買わないと視聴が困難であったため、そういった部分が視聴者にうけて、視聴率はある程度安定していました。
ウルトラマンジード
平均視聴率:1.4%
最高視聴率:2%(第4話星人を追う仕事、第6話僕が僕であること)
最低視聴率:0.7%(第23話ストルムの光)
ウルトラの星唯一の悪とされているウルトラマンべリアルの息子、という設定でスタートしたウルトラマンジード。
ストーリーは多少暗めではあるものの、主人公が父親を乗り越えようと奮闘し、「自分」という存在を見つけているストーリー展開なので、ドラマ性がしっかりとしているのが特徴的。
前作同様にアイテムはカプセルになったものの、2体のウルトラマンの力を借りて変身するウルトラマン。
しかし、オーブは真の姿がありましたが、ジードにはそういったものは描かれませんでした。
オーブ同様に防衛隊の存在はありませんが、人間模様が色濃く描かれているので、飽きずに観ることができます。
視聴率は全作のオーブと変化がないため、ウルトラマンに固定のファンがついている証拠といえるでしょう。
また、ウルトラマンが放送されていると認知されてきている証拠でもあると思います。
ウルトラマンオーブ THE CHRONICLE
平均視聴率:1.2%
最高視聴率:1.6%(第26話届けオーブの祈り!新たなる英雄登場)
最低視聴率:0.7%(第20話劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!第2章 宇宙魔女賊ムルナウの逆襲)
オーブに焦点を当てた放送がされた作品で、このことは前年に公開された映画の分割放送が行われるような放送形態になっています。
また、オーブ本編の再放送を行っていたため、改めて見直す機会を作りつつ、新たなヒーローの紹介も多少交えていくような感じで進んでいきます。
しかし、視聴率はそこまで落ちていないため、新作を待ちわびて視聴しているファン層が一定数いるということですね。
ウルトラマンR/B(ルーブ)


平均視聴率:1.1%
最高視聴率:1.8%(第4話光のウイニングボール)
最低視聴率:0.6%(第9話ウルトラマンの名のもとに、第20話星屑の記憶)
前2作と打って変わった展開が新しいウルトラマンR/B。
オーブ、ジードと比較的重たく重厚なストーリー展開が続いてからのR/Bは、かなり明るい作品でした。
R/Bは、
- 家族愛がテーマ
- 兄弟ウルトラマンが毎回共闘
- タイプチェンジが兄弟それぞれにある
というのが主な特徴です。
シリーズ通しても家族愛を前面に打ち立てたものはなかったため、新鮮であったことと、シリーズ通して兄弟ウルトラマンが共闘するのがスペシャル感がありました。
またタイプチェンジはロッソ、ブルそれぞれにあり、クリスタルを交換することで4つのエレメントを使い分ける設定でした。
兄弟であることを活かし、エレメントの相性で戦うという見せ方が新鮮でした。
前2作に比べて明るかったからか、多少視聴率は落ちたものの、それでも安定していました。
ウルトラマン ニュージェネレーションクロニクル
平均視聴率:0.9%
最高視聴率:1.4%(第5話戦慄!忘れ去られた過去!!)
最低視聴率:0.6%(第3話覚悟を決めろ!秘密基地へようこそ!!、第10話つなぐぜ!願い!! ②、第22話閃烈!運命を超えて行け!!)
ニュージェネレーションに焦点を当てた放送がされた作品でした。
最近のシリーズのリバイバル、映画の分割放送がメインでした。
しかし、ある程度観ている人が多かったためか、視聴率は多少低くなってしまっていました。
メインにブースカとペガを起用して、映画館で上映されているような演出がされていました。
人気作品の再放送が多いが、出演者の客演があったり、トレギアが出てきたりするなど、新しい作品へのプロモーションもされていました。
ウルトラマンタイガ
平均視聴率:0.9%
最高視聴率:1.1%(第5話きみの決める未来、第9話それぞれの今)
最低視聴率:0.6%(第13話イージス超会議、第14話護る力と闘う力)
ウルトラマンタロウの息子、という設定でスタートしたウルトラマンタイガ。
現在も放送が続いていますが、わかっている話数の視聴率から数字を出してみました。
※2019年12月で放送終了
ストーリーは、宇宙人が数多く人間と共存している時代という設定で、多少重い展開が続いています。
ウルトラマンR/Bの劇場版から参戦したウルトラマントレギアがべリアル枠として本格参戦しています。
タイガは、別の星のウルトラマンが登場し、R/Bとは少し違った方向でのアプローチがされています。
また、複数のウルトラマンが一人の人間に宿っているのも斬新です。
設定的には仮面ライダー電王のような設定ですね。
2020年1月追記
全話放送が完了した段階でも平均視聴率に変化はありませんでした。
前作のR/Bが対象年齢を少し下げて明るいストーリー構成だったのに対して、タイガは少し暗めのストーリー構成だったため、その点で視聴率を少し落としたんじゃないかと思います。
また、一人の人間が3人のウルトラマンにかわるがわる変身していく構成が子供にしたらちょっとややこしかったのかもしれませんね。
逆に大人の視聴には耐えうるといったこともあり、子供を持つ親がハマったり、そもそもウルトラマンが好きな人が視聴を継続した、というのが視聴率を保てた理由かなと思います。
ウルトラマンZ
平均視聴率:不明
最高視聴率:不明
最低視聴率:不明
ウルトラマンZは、ウルトラマンゼロの弟子という設定でスタートした令和2作目のウルトラマンです。
調べてみた感じ、ウルトラマンZの視聴率はどこにも記載がありませんでした。
が、ビデオリサーチのドラマ部門を見て、最近の視聴率も加味してみても、ウルトラマンタイガと視聴率的には変わらないのかなと予想します。
さらに、前作のZERO&GEEDの視聴率が平均的に1%台だったのもあり、Zも同じくらいだと思うので、平均的には1%台かと思います。
あくまで予想なので正確なことが言えません。
正確なものがわかり次第記載します。
ウルトラマンが低視聴率な理由
ウルトラマンの視聴率を見てきましたが、全体的に視聴率が低いのが否めません。
ではなぜ視聴率が低いのか、その理由は以下の記事で考察しています。
どの作品から観ればいいのか
ウルトラマンは、日本でもトップクラスの歴史を誇る特撮ヒーロー作品です。
ですが、どれから視聴すればいいのかわからないという人も多いですよね。
そんな人の為に、どれを観ればいいのかを紹介した記事があるので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
ウルトラQからウルトラマンタイガまでの全シリーズの視聴率をまとめてみました。
昭和に比べると平成は10%を超える視聴率は獲得できていませんが、テレビ離れが進んでいる、という現代だと1%とるだけでも特撮作品ではなかなかだと思います。
余談ですが、現在放送されている仮面ライダーゼロワンの現時点での平均視聴率は3.3%、リュウソウジャーは2.6%なので、数年前からすると全体的にこちらも視聴率を落としています。
人気がある仮面ライダーでも3%台となっているので、特撮作品は全体的に視聴率は苦戦しているといえます。
そう考えるとウルトラマンの1%台もかなり頑張っている方でしょうね。