3月29日午後11:10分、タレントの志村けんさんが永眠されました。
このニュースを見たのは、お昼ご飯の時に何気なく開いたTwitter。
正直、言葉を失いました・・・。と、同時に悲しみと深い喪失感がありました。
私は全員集合世代じゃないですが、ドリフ大爆笑世代です。
そこからは、出ている番組は全部チェックし、いつも笑わせてもらいました。
ミヤネ屋で宮根誠司さんが、「志村さんはミッキーみたいな存在」とおっしゃっていたようですが、ホントそうですね。
私の世代だとドリフ大爆笑から、もっと上の世代なら24歳で初めて舞台に立った全員集合の一幕を鮮明に覚えていることでしょう。
私よりも若い世代なら、バカ殿、深夜の志村さんのレギュラー番組、志村動物園とかでしょうね。
どの世代にも愛され、どの世代の人にも笑顔を届けていた人。
まさしくミッキーですね。
いかりや長介さんのコントを受け継いだ志村さん
志村さんよりも前から近くでコントづくりを観ていた加藤茶さんや仲本工事さんは、今はコントをしていません。
志村さんは、加入してからずっと長さんのコントづくりを一番近くで見て、その技を盗んでいました。
志村さんのコントの中には、必ず長さんが生きていました。長さんのコントを受け継いできたのは志村さんです。ドリフの末っ子です。
その志村さんが永眠されてしまい、長さんのスピリットが生きているコントを見ることはできなくなってしまいました。
計算されつくした見事なコントの数々
ドリフのコントは、他のコント師にはない「計算されつくした見事な笑い」があります。
セットが倒壊する時には、メンバーの立ち位置をしっかりと計算したうえで、バミリをし、自然な流れでその位置にメンバーが立つように動く。
スタッフとの連携も見事で、志村さんが頭上に投げたものがどんどん変わっていくシーンも、ばれないように小さくアイコンタクトをしてタイミングを計っている。
バイクがセットに突っ込む際も、飛べるギリギリを計算したうえでセットが組まれているし、車に関しても同じ。
これだけ緻密に計算しているのにも関わらず、観ている視聴者には全くそれがわからないようになっています。
仮にトラブルや計算がくるっても、アドリブ力で乗り切り、ちゃんと元の軌道に修正する。
むしろトラブルはそのままにして、新たな笑いにしてしまう。このアドリブ力は他の笑いにはありません。ドリフならではですね。
ドリフ大爆笑は、収録になったので、アドリブが入ることはないですが、その分、計算された完璧なコントを観ることができました。
ドリフ好きだった子供の頃の私
私が生まれた時には、すでにドリフは有名になっていました。そして、現役でコントを作ってはテレビ放送されていました。
私も、そんなドリフのコントを観ていた視聴者でした。私が観たコントは、私の記憶には全部あるつもりです。
凄く覚えているのは、風邪かなんかで高熱を出して学校を休んだ時、大爆笑の放送を録画したビデオを観て元気をもらいました。大笑いして病気を忘れた記憶があります。
志村さんのコントの中にあった長さんのスピリット
志村さんの深夜のレギュラー番組は、いくつかの改変がされています。
志村さん一人に対して、若手の方たちがわきを固めてコントを展開していました。
そのコントの中にも長さんのコントへのこだわりが生きているように感じていました。
トラブルがあってもカットせずに流し、コントの中でアドバイスをする、という生のコントのような魅せ方。
音響効果のタイミングもしっかりと計算されていて、絶妙なタイミングで鳴る。セットの作り方もドリフのそれを思わせるようになっていて、親しみがあります。
テンポもまさにドリフのコントのようにしっかり指導されているんだなって思える気持ちの良さがありました。
また、要所要所に出てくるエロ系のコントも、爽やかでサラッと観れてしまう。志村さんだからこその許せる展開もあって、全部全部長さんから学んだことなんだなって思います。
加藤茶さんのコメントにもありましたが、「ドリフの宝、日本の宝を奪ったコロナウイルスが憎い」という言葉、志村さんが好きな全国民が同じ想いでしょうね。
私もそうです。
志村さんの笑いは不滅
志村さんの新作コントを観ることはできませんが、笑いは不滅です。
今ではAmazonプライムビデオで8時だよ!全員集合が配信されています。
それに、DVDもたくさん販売されていますので、観ることはできます。
私の心の中で、志村けんという日本の宝は生き続けています。