ガールガンレディの10話の放送があり、全話の放送が終わりました。
ここ最近シリーズ作品以外の特撮作品の放送はほぼなかったので、新しい試みだった思います。
特撮オタクの一人としては、そこそこの期待を持って毎回視聴をしていたのですが、全話の放送が終わったので、感想をまとめていこうと思います。
ネタバレも多少含まれるので、未視聴の方はまず本編を見てからこの記事を読んでくださいね。
ガールガンレディのルールのおさらい
まず最初に感想の前にルールのおさらいをしましょう。
ルールに関しては1話2話の感想を書いたこちらの記事でも触れています。
ルールの部分だけを再度書くとこうなっています。
- ガールガンファイトはプレイヤー3人+コマンダーの4人で1チームとなる
- チームは全部で4つとなる
- ガールガンファイトは毎週火曜日の0時に開催される
- プレイヤーは、開催される時には強制的に睡魔に襲われることで強制参加となる
- ルールは毎回変わる。1話はチームバトル、2話は総当たり戦だった
- プレイヤーの持ちライフは3つまで
- 2回まではファイト終了後でも現実世界での存在があるが、3回死ぬと存在が世界から消される
- 存在が消えてプレイヤーが2人になると新たにプレイヤーが補充される
- ガールガンファイトに完全勝利しないと解放されない
追加で、「ガーガンファイトに勝利したチームのコマンダーは人間になれる」というのがありました。
さらに、優勝したプレイヤーは解放されますが、次のガーガンファイトには強制的に参加させられ、残ったライフを持っているプレイヤーも次回強制参加となる、というルールもありました。
ここに関しては後で詳しく記載します。
チームに関しては長くなってしまうので、ここでは触れませんが、脱落と補充が話の中で進んでいきます。
全10話視聴の感想
では、ここからは全10話を視聴した感想を書いていきます。
テンポ感はどうだったのか
序盤では、話のテンポ感を欠いているのは小春のキャラクター性でした。
優しく、人を傷つけることを嫌うキャラクターなので、サバイバルバトルというものには合いません。
その為、最初の方は小春がALPHAタンゴのしこりになっていました。
一般的にテンポ感をよくする方法として使われるのは、しこりになっているキャラクターを早い段階で決意させ、積極的に話に絡ませたり、戦いに絡ませたりすれば解消されます。
ガールガンレディも、小春を決意させる話が挿入されましたけど、それだけでは終わりませんでした。
小春の決意に合わせるように、周りのキャラクターのテンポ感を調整したんですよね。
小春一人のテンポを合わせるだけだと、話としての盛り上がりには欠けてしまう、ならば小春のテンポを合わせるのと同時に周りのキャラクターのテンポ感も調整して、雰囲気や流れ調整をするという発想。
話の持っていき方として選択しただけだと思いますが、これが後半の面白さに繋がったと思うので、個人的には好印象です。
ストーリー展開はどうだったのか
2話までの視聴の段階でガールガンファイトのルールが全部明かされたと思っていた中で話が展開し、後半は黒幕の伏線回収に全部振り切るのかと思っていました。
ですが、後半にも明らかになるルールがあることには驚きました。
そのルールというのは、この記事の最初で描いたルールの以下の部分です。
「優勝したプレイヤーは解放されますが、次のガーガンファイトには強制的に参加させられ、残ったライフを持っているプレイヤーも次回強制参加となる」
この部分が、実は嘘であることがわかりました。
本来のルールは、「勝利したチームのコマンダーは人間になれる。しかし、プレイヤーは次回への強制参加ではなく、その魂をコマンダーにさしだし、存在を消される。」というものでした。
存在を消された勝利プレイヤーに関しては、魂をさしだされた後、はく製として飾られることになります。
他プレイヤーに関しても全員存在元の世界には戻れず、はく製として飾られることになるというのも明らかに。
つまりは、人間になったコマンダー以外は誰一人として生き残れないということですね。
なぜ他のプレイヤーも生き残れないのかというと、最終的にコマンダーがプレイヤーを襲い、全員を殺してしまうから。
コマンダーに対して銃を向け撃ったとしても、コマンダーにダメージを負わせることができないので、消耗させられてしまいます。
プレイヤーが探していた、そして松子が探していたガールアーマーは、結果的には冬美の持っていたチェンジガールガンの付属パーツとして余っていたものだったというのが最終的なオチ。
灯台下暗しと、伏線の回収がちょうどいい感じがしましたね。
結果的に、ガールアーマーのおかげでFFFの店長に勝つことができて、今まで脱落したプレイヤーも元の世界に戻ることはできました。
ですが、ガールガンファイトで交流を持った人との記憶はなく、秋帆や夏菜は小春のことを知る前に戻っていました。
この点は、少し寂しい感じもしますが、そういう終わり方も多いので、一つの選択肢だったのでしょう。
黒幕の存在とM太郎は誰だったのか
ガールガンレディの大きな謎の一つがM太郎は誰なのかと、ガールガンファイトの首謀者が誰なのかです。
ここからは、ストーリーの大きなネタバレになるので気を付けてくださいね。
最終話の10話で明かされた首謀者とM太郎の正体。
それは、、、
首謀者がFFFの店長、M太郎の正体は担任の星宮美麗先生でした。
守山先生は、最初から登場してましたけど何にも関係がありませんでした(笑)
星宮先生が美麗のMからとってM太郎と名乗りガールガンレディを作り上げ、それらを使って世界を構築したのがFFFの店長、ということですね。
大きな謎として扱っていましたけど、登場人物がそもそも少ないので、消去法で行けばなんとなくわかってしまう感じですね。。
FFFの店長はそもそもが怪しかったですしね。
ただ、守山先生がM太郎なんじゃないかという説もTwitter上では流れていたので、こっちに関しては意見が分かれる部分だったようです。
サバイバルゲームをする女子高生の多さに比べて、黒幕側のキャラクターが多くなったのは、謎としては少し物足りなかったのかもしれません。。
もう少し選択肢が多く、混乱させる描写があれば、意見が分散して驚きもひとしおだったかもしれませんね。
そこは少しだけ残念な部分です。。
アクションに関して
大きな見せ場は、各キャラクターのアクションシーンです。
これに関してはかなり頑張っていたと思います。というのも、パンツスタイルで戦うならもう少し派手にも動けたかもしれませんが、服装は学校の制服です。
スカートでのアクションは、少し間違えるとパンチラがイベントが発生してしまうので、そこだけは何とか今のテレビでは避けたいですよね。
なので、思った以上のアクションは望めないのかなと思っていました。
でも全話視聴してみて、結構大胆に動いていたし、ちゃんと銃を使ったアクションになっていたので、見ごたえはあったと思います。
個々のキャラクターに合わせたアクションになっていたので、テンプレ的に動いていなかったのもGOODです。
中でも一番訳が分からなかったのはCHARLIEタンゴですね。
コミカルでよくわからない戦い方や作戦を仕掛けてくるチームですが、キャラクター性がちゃんと出ていました。
DELTAタンゴに関してもサディスティックな戦い方をするので、観ててもすんなりと入ってくる感じがしました。
プラモデルを使用することに関して
プラモデルの銃が本物の武器として使用される、という設定は、後半ではそこまで目立たなかったんですが、前半にはかなり目立っていました。
ブラストガールガンを組み立てながら戦ったり、弾の補充をブリスターから取るところから流したり。
同じアタックガールガンであっても、夏菜のモデルは接近戦で敵の懐に入るのが得意なようになっていたりしましたし、また別のキャラクターは長距離戦が得意なようになっていたりと特性によって変わっていました。
とはいっても、チェンジガールガンの組み立てや、伏線となっていたあまりパーツがガールアーマーであったりとかして、しっかりと設定を残していたのはいい点ですね。
組み立てる人の出来上がりのキレイさで威力が変わってくるっていう細かい設定も、組み立てた人の性格で変わってくるっていう部分になっていて、面白いですね。
ブラストガールガンは松子と小春が一丁ずつ持つことになりますが、プラモデルを作ることに慣れている2人なので、高火力の武器になっていました。
細部にまでこだわって作られるのが特撮の良さではあるんですが、その辺も設定に忠実になっているのが面白いと感じました。
キャラクターやチームに関して
キャラクターやチームに関しては、少しだけ残念な部分もありました。
メインとなるALPHAタンゴとBRAVOタンゴに関してはしっかりとキャラクターが見えていました。
DELTAタンゴに関しても、メインで描かれることはありませんでしたけど、しっかりと戦闘に絡んできていて、サバイバル楽しむサディスティックな性格が際立っていました。
ただ、CHARLIEタンゴに関してはあまり掘り下げがなく、いつもやられているイメージがついてしまったので、際立ったものがありませんでした。
12人の女子高生に対しての掘り下げが半分もなかったので、ここは話数の少なさがあだとなってしまった感があります。。
2クールくらいあれば細かく描き分けられたんだろうと思うと、惜しいですね。
全10話視聴の総括
総じて言えるのは、最初に危惧してたテンポ感は丁寧に解消していってたので、最後まで観続けることができました。
キャラクター性に関しての掘り下げが多くなったのは少し残念でしたけど、その分中だるみしないストーリー展開になっていたので、その点では楽しめました。
DVDの発売が決まっているので、ネタを知ったうえでもう一度視聴すると細かい伏線に気づくことができるかもしれません。
気になったら手に取ってみてくださいね。
こういう作品は単発であることが多く、シリーズにはならないので、テイストが好きならハマるかもしれません。